お遍路とは?
パワースポット巡りや健康のために注目されているお遍路。「お遍路」とは、弘法大師(空海)の足跡をたどり、八十八ヶ所の霊場を巡拝することを言います。また、巡拝する人のことを「お遍路さん」と呼びます。
全行程は1400㎞にもおよび、移動手段はバスやマイカー、自転車、徒歩などさまざまです。
四国は4県からなり、徳島(1―23番札所)は「発心(ほっしん)」、高知(24―39番)は「修行(しゅぎょう)」、愛媛(40―65番)は「菩薩(ぼさつ)」、香川(66―88番)は「涅槃(ねはん)」の道場と呼ばれ、すべて巡って完結します。
お遍路さんがかぶる菅笠(すげかさ)には「同行二人」(どうぎょうににん)と書かれていて、これには四国霊場を開いたお大師様といつも一緒という意味があります。
※弘法大師(空海)・・・ 774(宝亀5)年、現在の香川県善通寺市で生まれた真言宗の開祖
巡り方はどこから始めてもよいですが、一番札所から番号順に巡る「順打ち」が一般的な巡礼方法。八十八番から巡礼することを「逆打ち」といい、順打ち3回分のご利益があるとも言われています。
近年のお遍路のスタンダードは「区切り打ち」といわれる巡礼方法です。「区切り打ち」は、期間や区間によって88ヶ所を何度かに分けてまわる方法。週末や休日を使って気軽にお遍路にチャレンジするのも人気です。
移動手段はバス、自転車、タクシーなど様々。徒歩以外でも自分の体力やスタイルにあわせて好きな方法でまわることができます。徒歩でなくても立派なお遍路なのです。
服装は基本的に自由ですが、金剛杖、菅笠、白衣といった伝統的なお遍路スタイルも根強い人気です。自分なりにアレンジするもよし、伝統的なスタイルで地元の人々との交流を楽しむもよし。自分流のスタイルで。
お遍路マップ
札所ピックアップ
第1番札所の霊山寺は、親しみをこめて「一番さん」と呼ばれ、多くのお遍路さんで賑わっています。本堂脇の売店では、遍路の装束をはじめ、納札や納経帳、金剛杖などの遍路用品一式が揃います。
高知市街と浦戸湾を一望できる抜群のロケーション。江戸時代には、学問寺として土佐文化の中心地となっていたと言われています。竹林寺庭園が国名勝の指定を受けているほか、宝物館にある仏像は、すべて国の重要文化財に指定されています。
道後温泉からも近いため、お遍路さんだけでなく湯治客や観光客にも人気。参道には土産物などを売る店が並び、賑わっています。国宝の仁王門は国宝に指定されているほか、本堂、三重塔、護摩堂、鐘楼、梵鐘は重要文化財に指定されています。
66番札所であり、全長約2,600m、山麓駅から山頂駅の高低差約660mを毎秒10mというスピードで山頂に到着する日本最大級の規模を誇るロープウェイがある雲辺寺。観光にもおすすめです。
善通寺は真言宗善通寺派総本山。四国八十八箇所霊場の第75番札所。和歌山県の高野山、京都府の東寺と共に弘法大師三大霊場に数えられています。弘法大師は現在の善通寺市の出身であると言われています。
結願の寺。大師堂の地下には八十八ヶ所のお砂踏みができる道場があり、1周すれば全部のお寺を回ったのと同じご利益があるとも言われます。金剛杖や笠は、希望すれば奉納し供養してらえます。