原産地は地中海沿岸で、白色や黄色、紫色の花を咲かせます。観賞用の菜の花は、美しい花を咲かせるので、日本全国の広い地域で栽培が盛んです。若くてやわらかい時期の花茎や葉、つぼみは食べることもできます。ほろ苦さがと甘味があるのが特徴です。

ヨーロッパから西アジアにかけておよそ20種、中国に1種が知られる、毎年花を咲かせる多年草です。日本では12月末頃に開花することから「クリスマスローズ」と言われています。ちなみにイギリスではレント(四旬節)の頃に咲くのでレンテンローズと呼ばれています。

地中海沿岸地域に25～30種が自生しており、一部の品種は日本にも野生状態で生育しています。花は、花弁と萼片の6枚と、その基部につくラッパ状の副冠からなっています。副冠は形がさまざまに変化しておもしろいものがあり、色も白や黄色、オレンジ色、ピンクなど多彩です。

マーガレットとは、アフリカのカナリア諸島に生える多年草で、茎の基部が木化します。フランスで園芸用に品種改良されたマーガレットが世界に広まったので、フランス語でマーガレットを指すパリ・デージー（Paris daisy）という別の名前も持っています。マーガレットの語源は、ギリシャ語の「真珠」を意味するマルガリーテス（margarites）に由来しています。

日本を象徴する花の一つです。古来から桜の花は人々に愛され、春に桜の木の下で宴を催す風習（花見）は現代でも続いています。また、潔く散るということで、武士とその精神の象徴としてとらえられてきました。

原産国であるトルコでは、砂漠のような場所に自生していたと言われています。日本では明治40年頃から本格的に栽培が進められました。現在は生花を飾るだけではなく、絵画やや刺繍、服、カーペットなど、様々な芸術品や日用品にもチューリップをモチーフにしたデザインが使われています。

日本や中国を原産とする落葉性の低木樹です。日本では、本州から西の地域で、川沿いの岩の割れ目などに自生しています。開花期を迎えると、細い枝いっぱいにたくさんの白い花を咲かせることが特徴です。その姿が、柳の枝に降り積もった雪のように見えることから、名付けられました。

東アジアに15種、中国に3種あり、日本では西日本に広く分布しています。鮮やかな目の覚めるような赤い花が特徴です。近年注目が高まっており、公園などにも多く植樹されるようになっています。また場所によっては、葉芽が花と同時に開くため、緑の若葉と赤い花との素晴らしいコントラストを楽しむことができます。

北アメリカ西部を中心に、南アメリカ、南アフリカ、地中海沿岸に200種以上が分布します。古くは、食料、肥料として利用され、日本には明治時代に導入されました。現在では観賞用として楽しまれています。寒冷地では宿根して毎年雄大な花を咲かせますが、耐暑性が弱く、温暖な地域では一年草として扱われます。

芝桜は、北アメリカが原産で、地面をはうように広がって育つ多年草です。茎が立ち上がらないことから、グランドカバーにも利用されます。学名のphloxとは、ギリシア語で炎を表す「phlogos」が語源となっており、炎のような鮮やかな花色にちなんでいます。和名の芝桜は、桜のような形をした花が、芝のようにあたり一面を覆う草姿に由来します。

北アメリカに10数種が分布する、花後に枯れる一年草です。秋にタネをまくと春に花を咲かせます。森の妖精のような、澄んだブルーの花が特徴で、春の花壇やコンテナの寄せ植えなどに多く利用されています。細かく切れ込んだ葉が密に茂り、自然に分枝して咲きながら大きくこんもりと成長します。

藤は、マメ科のつる性落葉低木です。4～6月に蝶のような形の小花を房状に垂れ下げ、幹の方から先端に向かって咲き進めます。この特性から、藤は日差しよけのために棚仕立てにされることが多いです。また、マメ科なので、花の後には10～20cmのいんげん豆のような細長い実をつけます。

牡丹は、ボタン科ボタン属の落葉低木です。春から梅雨の時期にかけて、バラのように美しく大きな花を咲かせます。大きな花びらは薄く絹のようにも見えますが、実際手で触ると分厚くしっかりしているのが特徴です。原産は中国で、日本をはじめとしたアジア地域では、古くから「花の王様」と呼ばれて親しまれてきました。ボリュームたっぷりのあでやかな花姿は、1輪あるだけで気品と風格を漂わせます。